東京大学生産技術研究所の目黒公郎研究室が運営するRC77(防災ビジネス市場の体型化に関する研究会)は9月1日(防災の日)から、「マンション“防才”アイデアコンテスト」の募集を開始した。特別な理論ではなく、子どもからお年寄りまで、身近な経験や知恵を生かしたマンション防災のアイデアを「防才」と位置付け、「これからの時代、天才・秀才より“防才”だ!」をキャッチフレーズに広く募集する。マンション防災の啓もうにより、防災力の向上を狙う。

2011年の東日本大震災では、帰宅困難者に対して近隣のマンションが避難場所となり、マンションと周辺コミュニティーの新しい共生の形が生まれたという。一方で、エレベーターが停止して多くの人が長時間閉じ込められたり、断水したマンションでは最上階まで人力で水を運ばなければいけなかったりなど、マンション特有の課題も次々と浮き彫りになった。

募集は10月31日まで。12月5日に最終選考会を開催し、最優秀作品賞などを決定する。審査委員長を目黒教授が務めるほか、審査委員は危機管理教育研究所代表の国崎信江氏、跡見学園女子大学教授の鍵屋一氏、一般社団法人マンションライフ継続支援協会理事の飯田太郎氏など計6名。特別審査員としてタレントのルー大柴氏を迎えた。

企画運営を務めるエレベーターメンテナンスを手掛けるitec24代表取締役社長の岩本由起子氏は「みなさんのアイデアが、コミュニティーや街を救うことになる。ぜひ多くのアイデアを寄せてほしい」と話す。募集方法など詳細な問い合わせ先は同社(Tel:03-5301-5231)、もしくは以下のウェブサイトから。