秋田大などの研究グループは、富士山の北西にある本栖湖の底の地層から、これまで知られていなかった2回の噴火の痕跡を発見したと発表した。論文は12日までに、オランダの科学誌(電子版)に掲載された。
 富士山周辺の自治体は噴火時の避難計画などに用いるハザードマップの改定を進めているが、研究グループのスティーブン・オブラクタ秋田大准教授は「過去の噴火の特徴や間隔の精密なデータは、ハザードマップの作成に役立つ」と話した。
 深い湖底の堆積物は風や波の影響を受けにくく、年代の特定に役立つプランクトンなどがたまりやすい特徴がある。研究グループは本栖湖底から厚さ4メートルの堆積物を採取。約8000年分に相当する地層を詳細に分析した。
 この結果、富士山の西側で約2500年前、2回の噴火があったことを示す火山灰層を発見。これまで知られていなかったもので、およそ20年間隔で起きていた。 
 また、約3400年前と約3200年前に起きたと考えられていた噴火が、200~300年ほど後に起きたと推定され、火山灰が降った範囲も従来の想定より広いことが分かった。(了)
〔写真説明〕湖底から堆積物を採取するため、本栖湖に浮かべられた「いかだ」=2015年11月18日(秋田大のスティーブン・オブラクタ准教授提供)

(ニュース提供元:時事通信社)