2018/11/21
防災・危機管理ニュース
NTT東日本は21日、報道機関向けに設備見学会を東京・千代田区の同社霞ヶ関ビルで開催した。建物内の中継・交換設備や地下にケーブルを通している「とう道」のほか、同ビルでの停電時の対応として蓄電池や非常用発電機、さらに9月の北海道胆振東部地震でも活用された非常用電源車を用意し備えている。
同ビルでは千代田区や中央区のインターネットや電話の中継・交換といった業務が行われている。万が一停電となった場合、ビルで使用する電力の3時間分の容量のある蓄電池が作動。さらに停電から1~2分をめどに非常用発電機も起動する。同ビルの発電機はディーゼルエンジンが1台、ガスタービンエンジンが2台。ディーゼルエンジンは一般家庭で使用する電力400~500軒分に相当する出力の2000kVA。72時間分の燃料となる軽油の備蓄も行っている。
発電機も使えない場合は、非常用電源車から電力を供給する。この日公開された電源車は25t弱の大きさで出力2000kVA。ビルに備蓄した軽油で動かすことが可能で、ケーブルを建物につないで電力を供給する。NTT東日本では150kVAからの小規模なものも含め都内で20台程度の非常用電源車がある。北海道胆振東部地震の際は、本州からも電源車を運び、活用したという。
建物は震度7でも倒壊しない耐震性を有するほか、とう道も震度7でもケーブル損傷を防げる強度がある。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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