アジアに生息するヤモリの一種が水面を走れる謎を解明したと、米カリフォルニア大などの欧米チームが7日、米科学誌カレント・バイオロジー電子版に発表した。水の表面張力を利用するとともに、前後の脚で水面をかきながら胴体や尾をワニのように横にくねらすことで、体の周りに空気の空間を作りながら前へ進むという。
 アメンボのような小さな虫は、水の表面張力だけで浮く。一方、中米に生息するトカゲの一種「バシリスク」は、後ろ脚で水面を強く、ほぼ垂直にたたいて反発力を生み出し、水面を走る。このヤモリの場合は両者の中間に当たる。洪水災害が起きた場合、水面を高速で移動する捜索ロボットの開発などに応用できる可能性があるという。
 研究チームは、シンガポールの森林でヤモリが水面を走る様子を高速度撮影して映像を解析するとともに、水槽に入れて実験を行った。その結果、前後の脚で水面を素早くかくことで、胴体が半ば沈みながらも、空気の空間を確保。胴体と尾を横にくねらせて前へ進むことが分かった。
 水にせっけん水を加えると、前へ進む速度が落ちたため、表面張力を利用していることが判明。水をはじく皮膚も役立っていた。 (了)
〔写真説明〕アジアに生息するヤモリの一種が水上を走る様子の連続写真。米カリフォルニア大などの欧米チームがメカニズムを解明した(米カレント・バイオロジー誌提供)

(ニュース提供元:時事通信社)