2016/06/27
ニュープロダクツ
工業部品を製造する有限会社大協工産(本社:高知県高知市)が開発・販売する緊急用スペアキー保管ボックス「防災BOX」は、震度5弱以上の地震を感知するとボックスのドアの鍵が自動的に開き、中に保管しているスペアキーを取り出せる。津波用避難施設の階段などでは非常時以外は鍵をかけておくことが多いが、災害発生時に管理者がすぐに駆けつけて施設の鍵を開けられるとは限らない。防災BOXなら、ドアが自動開錠するので、避難者がすぐにスペアキーを取り出し開錠できる。備蓄倉庫などで使うことも有効だ。
国内製品では横揺れに対応する商品はいくつかあるが、同社製品は、無電源で縦揺れも感知するのが特長。ワイヤでつるした重りとバネを組み合わせ、重りが一定の幅以上で揺れると鍵が開く仕組みで、電源がいらないことから停電時や電池切れの心配がない。ネジで4カ所をとめるだけなので、低コストで設置できる。感知する震度は、基本設定が震度5弱以上だが、商品注文時に依頼をすれば震度5強以上、6弱以上にも変更が可能だ。
京都大学防災研究所で東日本大震災や南海トラフを想定した振動試験を行い、動作確認済み。サイズは横302㎜×高さ420㎜×奥行123㎜。
(了)
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
-
動きやすい対策本部のディテールを随所に
1971年にから、、50年以上にわたり首都圏の流通を支えてきた東京流通センター。物流の要としての機能だけではなく、オフィスビルやイベントホールも備える。2017年、2023年には免震装置を導入した最新の物流ビルを竣工。同社は防災対策だけではなく、BCMにも力を入れている。
2024/04/12
-
民間企業の強みを発揮し3日でアプリ開発
1月7日、SAPジャパンに能登半島地震の災害支援の依頼が届いた。石川県庁が避難所の状況を把握するため、最前線で活動していた自衛隊やDMAT(災害派遣医療チーム)の持つ避難所データを統合する依頼だった。状況が切迫するなか、同社は3日でアプリケーションを開発した。
2024/04/11
-
-
組織ごとにバラバラなフォーマットを統一
1月3日、サイボウズの災害支援チームリーダーである柴田哲史氏のもとに、内閣府特命担当の自見英子大臣から連絡が入った。能登半島地震で被害を受けた石川県庁へのIT支援要請だった。同社は自衛隊が集めた孤立集落や避難所の情報を集約・整理し、効率的な物資輸送をサポートするシステムを提供。避難者を支援する介護支援者の管理にも力を貸した。
2024/04/10
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月9日配信アーカイブ】
【4月9日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:安全配慮義務
2024/04/09
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方