危機管理における社会のプラットホームに

福田氏がこれから目指すのは「危機管理学部」ではなく「危機管理学」そのものの構築だ。そのためには学生を育てるだけでなく、地域の住民との交流の中で地域社会の危機管理能力を高めていくことも重要だし、官庁や民間企業との交流を通じて危機管理の経験を学ぶことも大事だ。

福田氏は「大学が強いのは理論の展開や海外における事例を研究すること。私は危機管理学部を様々なステークホルダーの皆さんと交流し、議論し、社会に浸透させるためのプラットホームにしていきたいと考えている。平時はレジリエントな社会の構築のための準備を進めながら、いずれ来るであろう災害やテロなどが発生した時には、地域の一員として社会を守る活動を展開する。そんな人材を育てていきたい」と、将来の展望を語ってくれた。