「消防職員の不祥事予防プログラム」のチェックシート例

1、わいせつ行為(のぞき・盗撮および痴漢行為を含む)チェックシート

■勤務中の場合

□ わいせつ行為(のぞき・盗撮および痴漢行為を含む。)を行った消防職員は、懲戒免職となることを知っているか?

□新聞やテレビで自分が起こした不正や不祥事が全国放送された後、所属署の仲間、組織の全員、家族(妻や子供、両親)が将来に及んで継続的に風評被害に遭うことを心で感じられるか?

□自分が起こした不祥事による被害者、被害者の家族、自分の家族への被害は巻き込んだ人たち全員の一生の人生を左右するほど計り知れないことを自覚しているか?

□ 隊員へ指導等を行う場合は、密室を避け、できる限り複数で行うようにしているか?できないことを責めるのではなく、伸ばすことを目的とした内容か?

□ 個別に、訓練指導、態度や行動指導にあたるときは、上司、管理者に必ず連絡をしているか? 

□ 空き部屋や特別室、トイレや風呂場、シャワールーム、更衣室等、施設管理の徹底と各部屋等の密室化の防止を図っているか?
■非番日の場合

□痴漢行為、盗撮は重大な犯罪であることを自覚しているか?

□事件を起こしたその日の1回の非行が、自分にとっても被害者にとっても、人生で取り返しの付かない最悪の日になることを自覚しているか?

□非行を考えて実行しようとしている自分を情けなく感じないか?

□非行を犯してまで、事後の人生が最悪になることを知っておきながら、その1回の自己の欲求を満たさなければならないのか?

□酒に飲まれて記憶が無いなど、飲酒によるトラブルが過去にある場合、自制に努めているか?

□非行を行おうとする自分をコントロールする、または、思考のチャンネルを変える等の方法を身につけているか?

□ 現場で知り得た人(救急患者など)と、私的なメールや電話などのやり取りはしていないか?

□現場で知り得た人を私的用件で、絶対に自家用車に乗せないようにしているか? 

□現場で知り得た人を自宅(公宅)には入れていないか?


2、金銭事故予防チェックシート 

□業者などへの支払いなどはすべて口座振込みとし、透明化しているか?

□現金を机や引き出しの中などを金庫以外の誰でもアクセスできる場所に保管していないか? 

□支出手続き後、速やかに領収書などの証拠書類を添付し、関係職員や上司へ報告しているか? 

□後で返すつもりでも、一時的にでも無断で借りることは犯罪となりうることを知っているか?


3、体罰チェックシート

□訓練指導担当者間で体罰や暴力的言動のない指導の在り方を話し合っているか?また、具体的な訓練指導シミュレーションや安全管理を含めた訓練方法の検討、ゴール設定は行われているか?

□問題や具体的改善課題を抱えた隊員の指導について特定の訓練指導担当者だけに任せていないか?

□特に若い隊員の訓練・現場活動指導などの状況を把握して、感情的にではなく、具体的な改善部分を適切に指導しているか?

□指導が厳しすぎるとか感情的、暴力的な対応が多いという担当指導員が見受けられないか?

□少しくらいの体罰があった方がよいという意識が、組織内に慣習として見受けられないか?