50 機関以上の合同訓練も

オリンピック全体の危機管理を取り仕切るのは政府と自治体だ。テロや暴動、集団犯罪、さらには開催期間 中における自然災害など、あらゆる事態を想定した準備を進めている。政府・自治体の危機管理をコンサル ティング支援している PWC に、オリンピック対策の体制などについて聞いた。

■政府の対応
オリンピックの危機管理に関わる主な政府の組織 としては、 内閣府(Cabinet office) 文化 メディア 、スポーツ省(Department for Culture, Media and Sport) 、内務省(Home Office) 、が挙げられる。  

内閣府の役割は規則などを定めるとともに、各省庁、自治体、関係機関などに対して危機管理体制の 強化を求める通達などを出している。  

内閣では、毎年、国全体として備えるべき脅威を リスクマップ上に示したNational Risk Register を作成・公表しているが、これは今後5年間に想定されるような危機を対象にしたもので、オリンピック のような短期的なイベントに関するリスクは含まれ ていない。  

しかし、内閣府に出向しオリンピック対策プログラム策定に参加していた PWC の James Crask 氏によると、3年ほど前から、内務省や関係機関とオリンピック期間に的を絞ったリスク分析を行っており、対策の方針などを協議してきたという。詳細な 結果は、国の脆弱な部分を露呈することにもつながることから極秘とされているようだが、テロや、暴動、集団犯罪などについて、事案ごと詳細な被害規 模の想定を算出し、それぞれの対策にどのようなリ ソースをどれくらい割り当てればいいかなどの計画をつくり、関連する機関へ対応を要請しているとい う。Crask 氏は例として「テロリストが使う爆弾の 種類とそれぞれの被害の大きさの可能性までを検討 した」と説明する。  

オリンピックで最も中心的な役割を担うのが、文化・メディア・スポーツ省だ。同省下には、オリン ピックの総合調整窓口となるGOE (Government Olympic Executive:政府オリンピック実行委員会 ) が 設 置 さ れ、GOE は、ODA(The Olympic Delivery Authority: オ リ ン ピ ッ ク 運 営 局 ) や、 LOCOG(London Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games:ロンドンオリン ピック・パラリンピック組織委員会)を管轄する。  

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