出典:ASPCA.org

早いもので、もうすぐ師走。私が住んでいる自由が丘の街中には、クリスマスのイルミネーションが華やいでいて、散歩しているワンちゃんもカラフルなジャケットやセーターなど、とてもオシャレに着こなしています。

この時期はホームパーティーも増え、また、食卓に並ぶメニューもバラエティーに富んでお酒も進み、気の合う仲間と楽しい時間が増えると思います。

もう何年もペット、特に犬を飼っていらっしゃる飼い主さんは「ペットの食中毒」についての健康リスクを心得られていると思いますが、もしこれからペットを飼おうとされている方は必読な知識だと思います。

■ペットにとって危険な飲食物

出典:ASPCA.org


 

まず、絶対に与えてはいけないのがアルコール飲料です。理由は犬にはアルコール分解酵素がないため、呼吸困難、昏睡、意識喪失、死亡という最悪な事態になってしまいます。特に日本酒は甘いにおいがするため、目を離した隙に飲んでしまうこともあるようです。

また、犬は体重1kgに対してアルコール6mlが致死量と言われており、テイクアウトのお弁当などについてくる「ポリエチレン製の金魚型醤油入れ」程度の量のアルコールで死に至ることもあるようです。酔っ払ったお客様やご家族などが、ちょっとした気持ちで犬に飲ませないように気をつけてください。

アルコールの次に危険なのは、人間用の薬(睡眠薬や抗アレルギー薬、鼻炎薬、かぜ薬、抗うつ薬など)です。市販薬、処方薬に限らず、ペットが食べることがないように管理が必要です。

人間の薬やサプリメントでも、量と種類によってはペットにも有効なモノがありますが、素人判断せず、獣医のアドバイスが必要です。
               

15 Toxic Foods Dogs And Cats Should Never Eat/Veterinary Secrets (出典:YouTube)

その他、下記がペットに与えてはいけない食べ物リストです。

・キノコ類

・キシリトール入りのガムやお菓子類

・レーズン(ブドウ類)

・マカデミアンナッツなどのナッツ類

・ニンニク

・塩分の多いもの

・チョコレート類ココア類(カカオ関係)

・ネギ類(たまねぎ、長ねぎ等)

・牛乳入りの乳製品

・セロリやパセリ

・コンソメ(塩分とタマネギエッセンスなど)

・果物:さくらんぼ・桃・アンズ・青梅・りんご・びわ・なし等の「未成熟」な実や種には「アミグダリン」という青酸配糖体が含まれおり、体内で分解されると青酸毒を発生し中毒症状や死ぬこともあるそうです。

・アボガドは、人間にとっては健康な食べ物として知られていますが、犬が食べると嘔吐や下痢などを起こしたり、種をかみ砕いたり丸呑みして喉に詰まらせることもあるようですので注意してくださいね。


また、最近では小麦が多く使われているペットフードを与え続けると小麦アレルギーの原因になると言われています。
   
■飼い主のための ペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~ (環境省HPより)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide/pdf/full.pdf

もし、ペットが誤って危険な飲食物を飲み込んでしまったら、できるだけ早く、獣医まで連れて行くのがベストです。

いかがでしたか?

ペットフードと水以外は与えない方が安全かもしれません。ただ、ペットを飼ったことがない方は可愛さのあまり、うっかりと与えてしまい、パーティーを中断して獣医へ直行!という可能性もありますので、ペットが居るところでパーティーなどを行う場合は、始まる前に参加者に伝えておくとお互いに楽しめると思います。

それでは、ステキなホリデーシーズンをお楽しみください。


ここにご紹介したコンテンツは、私がインストラクターとして所属している2つの団体、アメリカ最大のペット救急法指導団体であるPetTech の「The PetSaver™Program」と、消防士のためのペット救急法指導団体、「BART(Basic Animal Rescue Training)」から出典しています。

■PetTech
http://www.pettech.net/

■BART(Basic Animal Rescue Training)
http://basicanimalrescuetraining.org/

■BARTのブログで紹介されました。
http://goo.gl/ZoJoX6

■ペットセーバー
http://petsaver.jp

(了)