2階建て家屋やアパートの火災現場で玄関側の開口部からの救助ができず、外壁窓から要救助者を救出する場合、さらに救出後の活動隊員が同じ開口部から脱出する場合、2連梯子を用いると思います。

ただ、2連梯子は基本的に1人ずつしか降りられませんので、複数の隊員が緊急避難しなければならないとき、緊急時の脱出に時間が掛かりすぎます。

それでは、どうやって2連梯子を使って早く脱出できるのか?

今回は、2連梯子からの緊急脱出法とその訓練方法をご紹介いたします。
まずはビデオをごらん下さい。

Firefighter Safety & Survival Head First Ladder Bail (出典:YouTube)
http://www.AllHandsFireTraining.com


下記が具体的なステップです。

「Head First Ladder Bailout」(出典:YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=liO-AITvn8g

ステップ1:梯子の確保。
・基底部がしっかりと地面についていること。
・両方のロック金具が確実に掛かっていることを確認。
・ロープが緩みなく展張されており、横さんに結索固定されていること。
・手すりに梯子を立てかける場合は、手すりの強度も確かめておくこと。

「Head First Ladder Bailout」(出典:YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=liO-AITvn8g

ステップ2:窓枠などの開口部からの脱出
・地上隊員に梯子確保指示を行い、もう1名の地上隊員に着地補助を依頼する。
・縛帯装着の場合は、縛帯の背部を前に持ってくることで引っかかりを減らす。
・フル装備で窓枠に身を乗り出せない場合は装備を脱着して降りる。

「Head First Ladder Bailout」(出典:YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=liO-AITvn8g

ステップ3:横さんの掴み方
・右手が利き手の場合:3段目の横さんを左手順手で掴むと同時に右手逆手で4番目の横さんをしっかりと握る。(左利きの場合は逆)

「Head First Ladder Bailout」(出典:YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=liO-AITvn8g


ステップ4:梯子への乗り移り
・右手逆手で4番目の横さんをしっかりと握ったら、3番目の横さんを握っていた左手を離して、5番目の横さんを握る。練習時には3番目の横さんは赤、4番目は黄色、5番目は青などのビニールテープを巻くのも一つのアイデア。
・重心バランスを取るため、心臓部を右手逆手で握っている側へ体重を移す。

「Head First Ladder Bailout」(出典:YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=liO-AITvn8g