どこででも被害状況の把握が可能になる

白山工業株式会社は8日、同社による建物の地震防災システム「VissQ」(ビスキュー)をクラウド化した「VissQ Webサービス」の提供を開始したと発表した。クラウド化により、インターネットに接続した手元のパソコンやモバイル端末で、地震を受けた際の建物の揺れや被害などの情報を把握することができる。

「VissQ」は高層ビルなどの異なる階層ごとに複数の地震計を置き、揺れや被災度判定といったデータを把握できるシステム。これまでは防災センターなど特定のサーバーにつながれた端末でないとデータを見ることができなかった。

クラウド化により、ネットに接続された端末であればいつでもどこでもデータを見ることが可能となるほか、専用のサーバーが不要となりコストも抑えられる。複数の建物で契約していれば一覧を表示し全てを手元で見ることができるほか、単体のみの契約でも、その建物にデータを見に行く必要がなくなるメリットがある。

「VissQ Webサービス」の利用料金は1棟当たり月6000円。100棟導入の場合、同3000円に割り引く。「VissQ」の導入料金は建物の規模によって異なるが、超高層で緊急地震速報と連携し地震時にエレベーターを止める機能が付くといったフルカバーのメニューで1000万円、中低層だと300万~400万円程度。

(了)