21世紀末には水害や熱中症のリスクがより高まる見通し(写真は2015年に水害被害を受けた茨城県常総市)

気象庁は3月30日、「地球温暖化予測情報第9巻」を公表した。国際的な専門家による地球温暖化研究の政府間機構である、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書での4つの温室効果ガスの排出シナリオのうち最悪の場合を想定。21世紀末には20世紀末と比較し、日本の年間平均気温は4.5℃上昇し、猛暑日が約19日増加。1時間降水量50mm以上の強雨の年間発生回数が2倍以上となることがわかった。

年間平均気温は地域によって3.3~4.9℃上昇。北日本や東日本で上昇率が高くなっている。猛暑日は全国平均で年間19.1日増。沖縄・奄美では西日本太平洋側では29.1日増、沖縄・奄美では54.0日増と大幅増の見通し。熱中症への注意が必要となる。

1時間降水量50mm以上の年間発生回数の全国平均は0.4回増で2倍強となる。一方で年間無降水日も8.1日増加すると予測。水害と干ばつ、どちらのリスクもこのままでは高くなると予測している。

■ニュースリリースはこちら
http://www.jma.go.jp/jma/press/1703/30a/20170330_gwp9.html

(了)