高校生の要望をくんだフィルタリングが好評であることが報告された

総務省は12日、「青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース」の第5回会合を開催。2016年の同タスクフォースで取りまとめた方向性に盛り込まれ、今年3月から導入されている携帯電話の新たなフィルタリングについて報告が行われた。「高校生プラス」と呼ばれるSNSが利用できる新モードの導入が、フィルタリング加入につながっていることがわかった。

フィルタリングはこれまで小学生、中学生、高校生の各モードに分かれていたが、3月から大手キャリアが「高校生プラスモード」を投入。出会い系やアダルトサイトは閲覧できないが、SNSは利用可能となっている。電気事業者通信協会によると、高校生プラスを選択した保護者1014人へのヒアリングで約50%が「高校生プラスがなければフィルタリング加入していなかった」と回答。子どもの学齢は高校生が約80%。また店舗スタッフへのヒアリングでも「高校生プラスの提供開始後、フィルタリングの不使用申し出が減った」「フィルタリングへの保護者の意識が以前に比べて高い」といった、前向きな報告がなされているという。

同協会によると、高校生を中心にSNS利用のニーズが大きく、従来のフィルタリングでは利用を妨げていたことが普及につながらなかったと分析。今後、高校生プラスの認知向上へリスクやサービス説明の徹底やツールの充実などを図っていく。

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リスク対策.com:斯波 祐介