写真を拡大 想定震度と重ねて自社や取引先の拠点のほか、従業員の住所もマッピングできる(画像提供:マップマーケティング)

マップマーケティングは1日、低コストの災害シミュレーションパッケージソフ「TerraMap (テラマップ)BCP」を販売開始した。地震が起きた時の被害状況を想定し、サプライチェーンや顧客、事業所などの事業継続をはじめ、従業員一人ひとりの避難経路や備蓄のための具体的な計画を立てられるよう支援する。価格は1ライセンスにつき39万8000円。保守費用は年間4万8000円(共に税抜き)に抑え、中小企業でも導入しやすくした。

写真を拡大 従業員の住所から、1人ひとりの被災想定をレポートできる(画像提供:マップマーケティング)

自社の拠点や事業所だけでなく、顧客や従業員などの住所をCSVなどでアップロードすると自動的にジオコーディングにより地図プロットが可能。

「首都直下地震」「南海トラフ」など想定地震を設定すると、プロットした地点における震度・液状化・津波リスクなど定型の想定被災分析レポートを見ることができる。被害を事業部門別や拠点別に可視化・リスト化することで、事業継続対策を立てやすくなる。

操作や機能の質問に回答するヘルプデスクを設置し、バージョンアップ、最新の地震データの更新・追加や、背景地図のアップデートも対応していく。

東日本大震災の教訓から生まれたシミュレーションソフト

同社はGISを活用したエリアマーケティングソフト「TerraMap」の開発、販売を手がけるエリアマーケティングGIS専門ソフトメーカー。1998年の創業以来およそ2100社の導入実積を持つ。東日本大震災以降、ソフトに「事業継続のためのデータを入れてほしい」という顧客の要望が多くなり、BCPシミュレーションソフトの開発に着手した。

写真を拡大 取引先などの想定被災分析を可視化。BCPを支援する。(画像提供:マップマーケティング)

開発にあたっては、製造業に勤務し、東日本大震災で実際に被災した鈴木雄二氏を招いた。現在同社で取締役を務める同氏は「震災で自分の会社はBCPを策定していたため復旧が早かったが、協力工場の被災やサプライチェーンの分断により事業の再開が大きく遅れた。自社だけではなく、取引先や顧客とのBCPの連携が必要だと痛感した。「TerraMap BCP」は経営者が直感的にリスクを把握できるようにしているので、ぜひ取引先など周囲を巻き込んでシミュレーションし、BCP策定に役立ててほしい」としている。

■ニュースリリースはこちら
https://www.mapmarketing.co.jp/pdf/press_release/TMBCP_20170601.pdf

(了)
 

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