2017/09/06
防災・危機管理ニュース
消防庁は1日、8月29日に北朝鮮がミサイルを北海道沖の太平洋に発射した際の全国瞬時警報システム(Jアラート)の情報伝達の状況について発表した。北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県の12道県617市町村の対象地域のうち、最終的に24市町村で不具合があった。うち20団体は機器の設定誤りが原因だったという。
機器の設定誤りは電源が入っていない、接触不良、動作ルールや通信設定の誤りといったもの。このほか調査中の2団体も機器の問題の見込み。残りの2団体は機器の故障が原因だった。この24市町村では防災行政無線など自治体による住民への情報伝達が行われなかったことになる。
消防庁によると対象地域の全市町村でJアラートの情報の受信は正常に行われたということで、受信後の市町村に問題があり伝達されなかった。消防庁では8月29日の段階で不具合があった7道県16市町村を公表。さらに8団体追加され、9道県24市町村となった。
消防庁では問題のあった市町村に原因究明や改善を要請。改善されるまでは常時人員を配置するなど、Jアラートの情報が確実に住民に伝わる体制をとるように指導したという。
■ニュースリリースはこちら
https://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h29/09/290901_houdou_1.pdf
■関連記事
「Jアラート、東日本16市町村で不具合」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3584
「Jアラート訓練211自治体中不具合8団体」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3556
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
-
動きやすい対策本部のディテールを随所に
1971年にから、、50年以上にわたり首都圏の流通を支えてきた東京流通センター。物流の要としての機能だけではなく、オフィスビルやイベントホールも備える。2017年、2023年には免震装置を導入した最新の物流ビルを竣工。同社は防災対策だけではなく、BCMにも力を入れている。
2024/04/12
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方