ERM(全社的リスクマネジメント)が「必要」と考えている割合は58.5%―。

本誌リスク対策.comが、2月26日に開催したERMセミナーの参加者に対してアンケートした結果、ERMに対する強いニーズが裏付けられた。セミナーは、ERMの考え方や、具体的な事例を紹介する内容で53人が参加。うち42人がアンケートに回答した。

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ERM導入の必要性について



ERM導入の必要性については、58.5%が「必要」と回答。「やった方がいい」は41.5%で合わせて100%となった。「やらなくても問題ない」「やらない方がいい」「わからない」との回答はゼロだった。

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ERMへの取り組みについて



ERMへの取り組みについては、「既に取り組んでいる」が35.9%、「今後取り組む予定」が10.3%、「具体的な予定はないが検討したい」が38.5%、「まったく考えていない」が5.1%、「その他」の回答が10.3%。

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課題や取り組みについて



ERMを進める上での課題や取り組み(複数回答)については、構築を進める人材が「いない・足りない」が最多で60%、次いで「ERMを構築する専門的ノウハウ・スキルがない」が40%、「時間コストがかけられない」が22.9%、「他の事業部や社員の理解が得られない」が20%と続いた。その他の課題としては、「リスクの内容によって担当部門が異なっている」「組織変更が頻繁で取り組みの持続性が保てない」「中小企業におけるERMの定義上のメリットが明確になっていない」などが挙げられた。

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欲しい情報ツール



ERMを進める上で、欲しい情報、ツールを聞いたところ、「ハウツーなどを一冊にまとめたガイドブック」が59.5%と最も高く、次いで「具体的な事例リスクの洗い出し」や「評価に使うテンプレート」がそれぞれ48.7%で、他の選択肢に比べ突出して高かった。