労働法について若者にわかりやすく紹介するために、厚労省が作成・配布している冊子を同省サイトでも無償公開されている(出典:厚労省資料)

厚生労働省は3月30日、新年度を迎えるにあたり働き始める若者に労働関係法制度をわかりやすく把握するために作成したハンドブック「知って役立つ労働法~働くときに必要な基礎知識~」とその副読本「これってあり?まんが 知って役立つ労働法Q&A」のリンクを公開し、2冊の活用を促している。

冊子は、2009年2月「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会報告書」(座長・佐藤博樹・東京大学社会科学研究所教授)にて「労働関係法制度を知ることは、労働者・使用者双方にとって不可欠であり、わかりやすさを最優先にしたハンドブック等を作成・配布するといった取組を強化すべき」との指摘を受けて、2010年9月に作成されたもの。2017年6月に最新版に改訂されている。

冊子では、労働法や労働組合についてわかりやすく学ぶほか、働き始める前に知っておくべき労働契約・就業規則・各種保険と年金制度についても説明する。また働く際の賃金や労働時間、休憩・休日の決まり、派遣社員・契約社員・パートタイムなど働き方の種類、退職・解雇されたときのルール、新卒採用者の際のスケジュールや留意点、様々なサポートについても紹介している。

同ハンドブックの主な内容をまんが形式で紹介した副読本「これってあり?まんが 知って役立つ労働法Q&A」は2015年4月に初版を公開。2017年10月に過労死などのテーマを加えた最新版に改訂された。同冊子では「面接で即採用されたが、『給料は働きぶりを見て決める』といわれた」「不景気を理由に急に給料を下げられた」「毎日遅くまで残業させられる上に残業代が全然でない」など労働に関する身近な事例を取り上げ、根拠となる関連法規にさかのぼってそのルールをわかりやすく解説している。

■両冊子の紹介・公開ページはこちら
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/roudouhou/

(了)

リスク対策.com:峰田 慎二