燃料不足を克服したBCP先進事例

東日本大震災で多くの企業が直面したのが、車両や非常用発電機の燃料不足だ。ガソリンスタンドには首都圏でも長蛇の車列ができ、緊急支援物資の輸送などにも支障をきたした。もし、首都直下地震や南海トラフ地震が起きたらどうなるのか。

研究者は、最悪のシナリオとして全国70%の製油がストップする事態を描く。多くの製油所や製品を蓄えておく油槽施設が止まり、1週間程度、出荷ができない事態に陥る。仮に製油が再開しても、ガソリンスタンドにはそれを聞きつけた人々が殺到し、入手困難な日々が続く――。

◆車両燃料の不足はなぜ起きた
 南海トラフ、首都直下なら70%の製油がストップ

◆燃料と専属車両を事前確保
 災害時に備えた燃料調達BCP
 株式会社日立物流

◆BCPと環境の一体的推進
 有事の燃料調達を避けるために
 SGホールディングス株式会社

◆医療ガス供給で患者の命を守る
 LPガスを利用した車両・施設の燃料確保
 北良株式会社

◆1週間以上の調達ストップなら赤信号
 燃料確保に向けた取り組み進まず
 本誌アンケート調査結果

◆燃料ソリューション
 貯蔵・配送や非常用発電機の点検を支援する企業