~組織内外の経営資源との依存関係を整理、サプライチェーン管理にも効果~

株式会社ヒルベット・ソリューション(千葉市)はこのほど、BCPの策定支援ソフト「BCRSim」を開発した。多くの企業でBCPの策定が進められているが、社内のシステムやライフライン、協力会社やサプライチェーンへの依存関係まで含めて、実際にBCPが機能するのか不安に思っている企業は多い。BCPの実効性を高めていくには、こうした組織内外のリソース(経営資源)をできるかぎり明確にし、さらに、どの業務が何のリソースに依存しているのかをしっかりと分析した上で、特にボトルネックとなる経営資源の対策を強化していくことが求められる。

BCRSimは、こうした組織内外のリソースへの依存関係を簡単に整理することができるソフト。各業務ごと、依存するリソースを入力していくことでボトルネックが特定でき、被災時に、ボトルネックとなる経営資源の被災により、どの業務にどの程度の影響が出るのかを即座に算出することができるという。

写真を拡大登録したリソースごとに被災状況を設定でき、これにより想定する災害に対する被災シナリオを明確にすることができる。
写真を拡大被災したリソースの復旧時間を設定すると、それに依存するリソースの復旧時間を自動的に計算する。これにより被災シナリオに対するリソースごとの復旧状況を明確にすることができる。

例えばサプライヤーA社が被災して業務再開に1週間程度の時間がかかったとすると、自社製品Bの製造にも1週間程度の影響がでる、というようにすべてが紐づいて計算される。

そのため、組織として、A社からの調達品を1週間程度備蓄する、あるいは別会社からの調達できるようにするなど、事前対策や復旧行動計画を立案しやすくなる。

また、現実的な被災シナリオを考える上でも、例えば首都直下地震におけるライフラインの被災想定などを入力すれば、どのリソースがどの程度の被害を受け、最終的にどの業務にどのくらいの影響がでるかを算出することができる。もちろん、被災時においても、リソースの被災状況を入力することで、想定される業務への影響が迅速に把握できるので、常に先手を打った対策を講じることが可能になるとする。

リソースの対象は、ハード、ソフトを問わず、自社施設、システム、社員、データセンター、アウトソース先、サプライチェーンなどすべて含めることが可能。

開発にあたった同社代表取締役の小山隆氏は「BCPは、一度、策定するだけでなく、その後、維持更新をしながら継続的に運用していくことが求められますが、BCRSimなら、システムの更新時や、社員の異動時にも容易に計画を書き直すことができます」と話している。

【本件に関するお問い合わせ先】

企業名:(株)ヒルベット・ソリューション E-mail:

info@hillvet.co.jp