【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が11日、ブリュッセルで2日間の日程で開幕した。初日の討議では、トランプ米大統領が他の加盟国に要求している国防支出の責任分担の進捗(しんちょく)状況を検証。また、ロシアの軍事的脅威の高まりなどを踏まえた即応体制の強化やサイバー防衛、対テロの取り組みも協議する。
 NATOは加盟国の国防支出を国内総生産(GDP)比で2%以上に高める目標を掲げている。10日に発表された最新データでは18年は加盟29カ国中8カ国がほぼ目標を達成する見込み。14年の3カ国から増加し、全加盟国が前年から支出を伸ばした。
 ただ、ドイツなど2%達成を見通せない国も多く、NATOのストルテンベルグ事務総長は10日の記者会見で「われわれはまだ道半ばにある。一層の努力をしなければならない」と強調した。一方、トランプ氏は会議を前にツイッターで「非常に不公平だ!」などと他加盟国への批判をエスカレートさせており、議論が紛糾する可能性もある。
 11日はさらに、危機発生時に30日以内に必要な部隊を動員する即応体制を20年までに整備する戦略を採択。米独への新司令部設置を含めた新たな指揮系統についても確認する。
 このほか、軍事作戦にサイバー攻撃や偽ニュースなどを組み合わせた「ハイブリッド攻撃」への対策も検討。テロ対策では、過激派組織「イスラム国」(IS)の再興防止に向けたイラク軍の訓練などについても協議する。(了)
〔写真説明〕11日、ブリュッセルで会談する北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長(左端)とトランプ米大統領(右端)(AFP時事)