2013/07/10
防災・危機管理ニュース
香川大学危機管理研究センターが公開訓練を実施
香川大学危機管理研究センターは、災害時の状況を再現できる3次元バーチャルリアリティ(3D-VR)を利用した、災害対応の公開訓練を実施した。
同施設では、東日本大震災をうけ、未曽有の災害の後にも地域社会を継続させるために、災害発生時の適切な判断能力と、意思決定・行動ができる実践力をもった人材を育成することを目的としている。今回の3D-VRを用いた訓練もその一環。
3D-VRの訓練システムでは、従来のものより緊迫感のある災害時の状況を再現することが可能で、さらに想定外の状況を体験させるために、状況は様々に変化させることができる。また体験者によってシナリオを選択することができ、映像を見ながら状況を判断することも可能だ。今回の訓練では香川県教育委員会の職員が参加者であったことから、児童を避難場所である校庭まで避難誘導させるシナリオが使用された。システムには参加者の動きを記録するカメラやセンサーが設置されており、訓練実施後には訓練者の対応を振り返ることもできる。
同施設はこのシステムの対象者を行政、企業、病院や学校など地域で防災・危機管理に従事している者、香川大学で開講している防災士養成講座等の受講生を対象としている。今後は訓練者からの意見を取り入れ、訓練シナリオの多様化を図るとともに、訓練者の一層の災害時対応能力向上に取り組んでいく予定。
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
-
動きやすい対策本部のディテールを随所に
1971年にから、、50年以上にわたり首都圏の流通を支えてきた東京流通センター。物流の要としての機能だけではなく、オフィスビルやイベントホールも備える。2017年、2023年には免震装置を導入した最新の物流ビルを竣工。同社は防災対策だけではなく、BCMにも力を入れている。
2024/04/12
-
民間企業の強みを発揮し3日でアプリ開発
1月7日、SAPジャパンに能登半島地震の災害支援の依頼が届いた。石川県庁が避難所の状況を把握するため、最前線で活動していた自衛隊やDMAT(災害派遣医療チーム)の持つ避難所データを統合する依頼だった。状況が切迫するなか、同社は3日でアプリケーションを開発した。
2024/04/11
-
-
組織ごとにバラバラなフォーマットを統一
1月3日、サイボウズの災害支援チームリーダーである柴田哲史氏のもとに、内閣府特命担当の自見英子大臣から連絡が入った。能登半島地震で被害を受けた石川県庁へのIT支援要請だった。同社は自衛隊が集めた孤立集落や避難所の情報を集約・整理し、効率的な物資輸送をサポートするシステムを提供。避難者を支援する介護支援者の管理にも力を貸した。
2024/04/10
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月9日配信アーカイブ】
【4月9日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:安全配慮義務
2024/04/09
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方