「BCP策定予定はない」企業も増加 二極化傾向へ

内閣府は、2013年度(2014年1月6日~2月28日)に調査した、企業の事業継続計画(BCP)の策定状況を公表した。大企業では調査を開始して以来、初めてBCPを策定した企業が5割を超えた。中堅企業は3割弱の企業が策定していた。一方で、「BCP策定の予定はない」「BCPを知らない」と回答した企業も大企業、中堅企業ともに増加傾向にあり、二極化の傾向が浮き彫りになった。調査対象は5033社。回収率は43.6%で有効回答数は2196社。

大企業は53.6%が「策定済み」と回答。東日本大震災が発生した2011年度に比べ、7.8ポイント上昇した。「策定中」と回答した企業は19.9%で、BCPに前向きに取り組んでいる企業は73.5%にのぼった。中堅企業では25.3%が策定済みと回答で同比2.6ポイント増。策定中は12%だった。一方、大企業でBCP策定の「予定はない」と回答した企業が8.3%あり、同比2.6%増加した。BCPを「知らない」と答えた企業も同比2.2%増加した(図1)。また、業種別では金融・保険業のBCP策定率が70.2%と最も高く、次いで情報通信業(34.4%)、建設業(31.2%)、製造業(30.5%)と続く(図2)。これらは過去からの推移でみても比較的策定率が高いという。