【パリ時事】ニュージーランド(NZ)のクライストチャーチで起きた銃乱射テロから2カ月となる15日、インターネット交流サイト(SNS)がテロリストに悪用されるのを防ぐ取り組みを検討する国際会議がパリで開かれた。各国首脳や大手IT企業トップらが「クライストチャーチ宣言」を採択し、テロを助長する危険思想や暴力的な投稿の拡散防止へ向けた官民協力を確認した。
 会議はフランスのマクロン大統領とNZのアーダーン首相が共同議長を務めた。アーダーン氏は声明で「クライストチャーチのような悲劇を起こさないための具体的な措置を講じた」と強調。マクロン氏は「自由で開かれたインターネット環境を構築しなければならないが、われわれの価値観と市民も守られるべきだ」と主張した。
 宣言で各国政府は、テロや暴力的な過激主義に立ち向かい、適切な法整備に努める方針を確認。IT企業側は、テロリストや過激主義者の投稿とネット上での拡散を阻止し、危険な投稿の「即時かつ永久的な削除」を約束した。ただ、法的拘束力はない。
 宣言は英国やカナダ、欧州連合(EU)欧州委員会など10の国・機関のほか、フェイスブック(FB)やグーグル、アマゾンをはじめとする大手IT企業が採択。会議に出席しなかった日本やスペインなども支持を表明した。一方、中国や米国は加わっていない。 
 クライストチャーチのテロ事件では、容疑者がFBを通じて犯行の様子を「生中継」した動画がネット上に拡散された。4月に起きたスリランカの連続爆弾テロ事件でも、SNSを通じた過激思想の拡散が背景にあるとされる。(了)

(ニュース提供元:時事通信社)