「ジシン」「ツナミ」「ヒナン」。来日外国人に災害用語を学んでもらおうと、一般社団法人「和なびジャパン」(東京都豊島区)がかるたを使った防災学習に取り組んでいる。言語の壁で「災害弱者」をつくらないようにするのが狙いだ。
 考案者は同法人の木村素子代表。東日本大震災の際、情報を得られずに困っていた米国人の友人を見たのがきっかけだった。日本に暮らす外国人でも、地域の避難所や防災無線に関する知識は日本人とは差があると実感。「サイレンの意味がわからず、海岸沿いを歩いて帰宅した外国人もいたと聞いた」と話す。
 かるたでは「津波」などのほか「火災」「震度」といった災害時に使われる言葉を日本語で読み上げ、これに対応するイラストや英語、漢字の札を選んでもらう。繰り返し遊びながら、災害用語を聞き取れるようにしたり、読めるようにしたりする。
 自治体や大使館、企業などから依頼を受けて開くワークショップでは、参加した外国人に英語で避難情報を受け取れるアプリなどを紹介。津波の際に避難を呼び掛ける自治体の放送を聞かせ、意味を理解できるかの確認なども行っている。
 ワークショップに参加した東京国際大(埼玉県川越市)のメキシコ人留学生アナ・パウラ・オルティスさん(20)は「『避難』などの言葉は知らなかった。よく準備したい」と話す。
 出入国管理法の改正で外国人労働者の増加が見込まれる中、木村代表は「来日してすぐに必要な『サバイバル用語』として覚えてほしい」と、災害用語学習の重要性を訴えている。(了)

〔写真説明〕かるたで楽しみながら学ぶ東京国際大学の留学生ら=3月26日、埼玉県川越市
〔写真説明〕一般社団法人和なびジャパン代表の木村素子さん(左)ら=3月26日、埼玉県川越市の東京国際大学

(ニュース提供元:時事通信社)