噴火警戒レベルが2に引き上げられた箱根山は、小規模な噴火が起きた4年前、危険とのイメージが広まり、温泉客の激減など大きな影響が出た。観光協会や旅館など宿泊施設は「情報発信に問題があった」と、PR体制を見直し、ダメージ回避に全力を挙げている。
 箱根山は2015年、噴火警戒レベルが一時3まで引き上げられ、観光客が前年より約2割も減った。年間2000万人の回復までには収束から2年かかったという。
 「問い合わせなどに各旅館や施設が個別に答えた結果、情報が不正確に伝わったり、不必要な混乱を招いたりしてしまった」。そう悔やむのは箱根DMO(箱根町観光協会)専務理事の佐藤守さん(49)。反省を踏まえ、情報の収集や発信体制を強化した。
 火山活動が活発化した場合は自治体と毎日協議し、収集した正確な情報をすぐ旅館などに伝達。ホームページ(HP)上の情報を詳細にし、外国語にも対応させた。
 今回も箱根ロープウェイの運休や、大涌谷での名物「黒たまご」の販売休止など影響が出始めているが、HPでは現状だけでなく、代替交通や影響を受けない観光地情報も掲載。佐藤さんは「箱根は大涌谷以外にも楽しめるところはある。観光客には安心して来てもらえるようにしたい」と意気込む。
 今のところ、大規模なキャンセルなど目立った影響は出ておらず、箱根強羅観光協会専務理事の田村洋一さん(53)は「宿泊客の反応も冷静なものが多い。引き続き正しい情報を伝えていきたい」と強調。土産物店経営の男性は「多少は影響があると思うが、4年前より落ち着いている。2~3週間もすれば静まるのでは」と話した。(了)

(ニュース提供元:時事通信社)