農林水産省は11日、豪雨などで決壊した場合に人的被害などが生じる恐れのある「防災重点ため池」の数について、同省が昨秋定めた新基準で再選定したところ、今年5月末時点で従来の約5.6倍に上る6万3722カ所に増えたと発表した。今後、全ての対象箇所について浸水想定区域図などの作成を急ぐ。
 これまで防災重点ため池の統一的な基準はなかったが、昨年の西日本豪雨で決壊被害が相次いだため、同省は11月、「ため池から100メートル未満の浸水区域内に家屋や公共施設などがある」といった具体的な定義を設け、都道府県に再選定を要請。その結果、2017年度末時点の1万1399カ所から約5.6倍に増加した。
 都道府県や市町村は今年度中に、全ての防災重点ため池について、位置や貯水量などを盛り込んだマップを作成。20年度末までに浸水想定区域図や緊急時の関係者間の連絡体制整備などを進める。 
 ため池は、農業用水を確保するための人工的な池。これまで全国に約19万8000カ所あるとされていたが、廃止されたものなどを除いて今回精査した結果、約16万7000カ所となった。(了)

(ニュース提供元:時事通信社)