SBIホールディングスの北尾吉孝社長は2日、時事通信社のインタビューに応じ、暗号資産(仮想通貨)の新団体設立に向けて準備を進めていることを明らかにした。企業が暗号資産を使い資金を調達する仕組み「STO(セキュリティ・トークン・オファリング)」の健全な普及を目指す。
 STOは、金融商品取引法などに基づき、監督機関が審査するため、信頼性が高いとされる。暗号資産の発行による企業の資金調達手段としては一時、「ICO(イニシャル・コイン・オファリング)」が注目されていた。ただ、詐欺的な資金集めが社会問題化したことで、国内では事実上、実施できない状況になっている。
 STOの普及を目指す新団体には、大手ネット証券会社などが加入し、ルール作りを行う見通し。北尾社長は、昨年4月に発足した仮想通貨交換業者の自主規制団体「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」の理事を務めていたが、6月26日付で辞任。「STOを日本に定着させるため、きちんとした業界団体の設立が必要だ」と強調し、今後は新団体の設立に注力する考えだ。
 一方、交流サイト最大手の米フェイスブック(FB)が計画中の暗号資産「リブラ」について、北尾社長は「マネーロンダリング(資金洗浄)の防止や本人確認などの対策が必要だ」と指摘、普及には時間がかかるとの見方を示した。ただ、FBの計画には「インパクトがある」と評価し「(SBIとしても)いずれ参加するかもしれない」と含みを残した。(了)

(ニュース提供元:時事通信社)