政府は、地域の防災・減災対策を加速させるため、地方自治体による「国土強靱(きょうじん)化地域計画」の策定を促進する。自然災害が相次ぐ一方で、対策のベースとなる市区町村レベルの計画策定は進んでいない。このため2020年度は、計画に明記された事業に補助金・交付金を優先的に配分する方式を導入し、市区町村の策定を促していく方針だ。
 地域計画は、大規模な災害の発生に備えた防災・減災対策などを総合的に進めるため、国土強靱化基本法に基づき都道府県や市区町村が策定する。同法では「定めることができる」と記しており、強制力はない。
 内閣府によると、都道府県は3月までに全て策定済み。一方、市区町村は8月1日時点で策定(予定も含む)が229団体と全体の約1割にとどまっている。政府は自治体向けに出前講座を行うなどして策定を支援してきたが、自然災害の頻発を受け、市区町村の早期策定を促す必要があると判断した。
 地域計画に基づき実施する補助金・交付金事業をめぐっては、19年度予算でも一定程度配慮してきたが、20年度予算では一歩進めて、重点配分や優先採択の対象とする。さらに、21年度には地域計画に基づく取り組みや、明記された事業であることを補助金などの交付要件とする「要件化」も検討する。
 各省庁は20年度予算で、補助金の自治体への配分方針について事前に公表する「見える化」も行う方向。重点配分の実施状況に関しては、予算額などの実績を取りまとめて公表することも検討している。
 政府は今後、自治体向けの説明会を開催し、引き続き地域計画の策定を支援する考えだ。 

(ニュース提供元:時事通信社)