1カ月後に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)では、雑踏事故やテロの防止が重要となる。警察当局は来年の東京五輪・パラリンピックの「前哨戦」と位置付け、対策を強化している。
 W杯の試合は計12都道府県の会場で開催される。各地の警察は組織委員会と連携して会場周辺などの警備に当たる。
 中でも開幕戦の東京スタジアム(東京都調布市)や決勝戦の横浜国際総合競技場(横浜市)、予選プールの札幌ドーム(札幌市)は東京五輪でサッカーなどの試合が開催されるため、会場を管轄する警視庁や神奈川県警、北海道警は五輪を見据えた態勢を敷く方針だ。
 警視庁は東京五輪と同様にW杯の組織委に職員を派遣し、東京スタジアムの警備計画の策定に関与。過去の五輪で起きたサイバー攻撃に対しては、W杯期間中も24時間体制のセンターを立ち上げて対処する。
 「ラストマイル」と呼ばれる最寄り駅からスタジアムまでの歩道上には、監視カメラを新たに設置。観客の密集による雑踏事故を防ぎ、テロなどが起きた際も迅速に対応できるようにした。
 神奈川県警も会場周辺にカメラや車両進入防止柵を設ける他、カメラ付きの気球1機を地上約60メートル上空に飛ばし、人混みや不審物などを確認する。W杯での結果を検証し、五輪で使う数を決める。
 北海道警ではW杯に続いて五輪の警備を担当する対策室を立ち上げた。7月には外国人の観客を想定した災害時の避難訓練を実施した。
 警視庁幹部は「W杯の警備は五輪の前哨戦だ。万全を期するとともに、反省点があれば五輪に生かしたい」と語った。 

(ニュース提供元:時事通信社)