台風19号による千曲川の堤防決壊で広範囲の浸水被害を受けた長野市で、国土交通省の決壊確認の情報が市の防災無線で住民らに周知されていなかったことが21日、分かった。同省が市へ伝達しておらず、市は「決壊の恐れ」の段階で周知したままだった。
 市によると、12日午後11時40分ごろ、決壊現場周辺の地域に避難指示を出した。その後、13日午前0時45分ごろに「堤防越水や決壊の恐れ。大至急安全な場所に避難してください」と防災無線で指示。その後も越水が始まったことや「住宅の2階まで水が来た」などと呼び掛けたが、「決壊の確認」は周知していなかった。
 国交省北陸地方整備局や市によると、同省は現地に13日午前5時半に職員を派遣して決壊を確認。同6時に報道機関向けに発表したが、市に伝達していなかった。同局の千曲川河川事務所長は加藤久雄市長と頻繁に電話で話し、情報を共有していたが、市長は実際に決壊したことをテレビの報道で知ったという。 

(ニュース提供元:時事通信社)