【北京時事】中国湖北省武漢市政府は21日、新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎で、89歳の男性が19日に死亡したと発表した。死者はこれで4人目。また、同市内で医療従事者15人が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。中国政府の専門家チームは20日、「ヒトからヒトに感染したことが証明された」と明言しており、これまで中国で少なくとも219人に上っている感染者が大幅に増える可能性もある。
 世界保健機関(WHO)は20日、中国での肺炎が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかを判断する緊急委員会を、22日にジュネーブで開催すると発表した。
 武漢市政府の21日の発表によると、感染患者数は前日までと変わらず198人。上海市政府は同日、2人目となる35歳の男性の感染が確認されたと発表した。中国国内ではこれ以外に北京市で5人、広東省で14人の感染を確認。海外では日本で1人、タイで2人、韓国で1人の感染が確認されている。
 中国政府の専門家チームのトップ鍾南山氏は20日、国営中央テレビなどの取材に「ヒトからヒトへの感染」を明言。根拠として、武漢での医療従事者の感染や、広東省の患者2人が武漢に行ったことがなく、家族が武漢に行った後に感染したケースを挙げた。
 中国では25日の春節(旧正月)に合わせた大型連休が24日から始まる。前後40日間で延べ30億人が移動すると見込まれ、感染拡大が懸念されている。習近平国家主席は20日、今回の肺炎に関する初めての指示を発表し、「断固として感染のまん延を抑え込み、社会の安定を維持しろ」と強調。情報開示や国際協力の強化も担当部門に求めた。 
〔写真説明〕新型肺炎の死者が出た中国・武漢市で、患者を病院に搬送する医療従事者=18日(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)