中国・武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎が猛威を振るっていることを受け、現地への出張禁止を決める日本企業が相次いでいる。中国からの訪日客が増加する春節(旧正月)を控え、一部の百貨店は店舗で従業員のマスク着用を許可するなど、警戒を強める動きも広がっている。
 武漢市に工場を置くホンダは、22日から同市への出張を原則禁止。2月2日までは春節で工場が休みになるという。SUBARU(スバル)は中国全域への不要不急の渡航を控えるよう社員に通達した。同社は「従業員の安全を確保し、感染拡大を防ぐ」と話している。
 日立製作所やNECは武漢市への急ぎではない出張を原則として見送り、資生堂はグループ社員が業務で同市を訪れることを原則禁止した。
 みずほ銀行は支店がある武漢市への渡航回避を求めていたが、23日により厳しい渡航禁止に改めた。同市では交通規制で市民生活の混乱も懸念されているが、春節前に休暇に入った行員もいるため、同行は「現地の日本人に対しては特に(帰国などの)指示を出していない」としている。
 松坂屋や大丸を運営するJ・フロントリテイリングのほか、東武百貨店は希望する社員が店舗でマスクを着用できるようにした。東武百貨店を訪れた人からは「予防のためマスクをしてもらった方がいい」と好意的な声が出ている。ただ、表情が見えないと不安に感じる顧客もいるため、対応は分かれている。 
〔写真説明〕マスクを着用して接客する従業員=23日午後、東京都豊島区の東武百貨店

(ニュース提供元:時事通信社)