【北京時事】中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染は24日、31省・自治区・直轄市のうち西部の青海省とチベット自治区を除く全土に拡大した。これまでの集計で感染者は800人を超え、26人が死亡した。中国では同日、25日の春節(旧正月)に合わせた大型連休に突入。各地で主要な観光地や映画館は営業休止になり、ターミナル駅では防疫対策が強化されるなど厳戒態勢が敷かれた。
 湖北省内では事実上封鎖された武漢市に続き、周辺市でも鉄道・バスなどが運行停止になり、人々の移動制限範囲が広がった。北京市に隣接する天津市では、鉄道乗務員3人の感染が明らかになり、鉄道網を介した広がりも懸念されている。北京・故宮博物院や上海ディズニーランドは25日以降の休館・休園が決まった。
 北京駅は24日、マスク姿の帰省客でごった返した。マスクを二重にする人も見られ、山東省に向かう40代女性は「感染が怖いからずっと着けている」と心配そうな表情で語った。帰省を取りやめる人も多く、乗車券の払戻窓口には行列ができた。鉄道当局は24日から払戻手数料を無料にした。
 マスクにとどまらず、女性駅員の一人は「支給された」というゴーグルで両目を覆っていた。北京駅に到着した乗客が乗り換える地下鉄駅の入り口では、ゴーグル着用で全身を白い防護服で包んだ係員が乗客の手のひらに体温測定器を当てていた。
 湖北省や広東省、北京市などでは、当局が映画館の臨時休業を命令。北京市内の映画館では24日、「国内の感染拡大を防ぐため、春節向け映画は全て公開を延期した」と理解を求める告知を掲示し、シャッターが下ろされた。
 春節連休は大みそかの24日から30日まで。連休前後の1月10日から2月18日まで延べ30億人に上るとみられる国民大移動が続く。出国旅行者は延べ700万人以上の見込みで、日本やタイなどの人気が高い。 

(ニュース提供元:時事通信社)