中国湖北省武漢市から感染が広がっている新型コロナウイルスによる肺炎について、香港大の研究チームは25日までに、同市で感染した患者からウイルスを採取して全遺伝情報(ゲノム)を解析したところ、コウモリが宿主である重症急性呼吸器症候群(SARS)関連のウイルスに近かったと発表した。患者の症状などの特徴もSARSに似ていた。論文は英科学誌ランセット電子版に掲載された。
 SARSは2002年から03年にかけ、中国広東省から世界に流行。ウイルスの宿主はキクガシラコウモリ類とみられている。今回の患者のウイルスは、15年から17年に浙江省舟山市で捕獲された同類の一種から初めて見つかったSARS関連のコロナウイルスに最も近かった。
 研究チームがウイルスを採取したのは、広東省深セン市にある香港大病院で診療を受けた患者。60代の夫婦と30代の娘夫婦、孫2人の計6人が昨年12月29日に深セン市から武漢市に旅行し、親戚と食事するなどして今月4日に戻ったが、孫1人を除く5人の感染が確認された。大人4人は発熱やせき、下痢などの症状があったが、感染した方の孫は症状がなかった。 

(ニュース提供元:時事通信社)