それは……アイスブレイクです。

アイスブレイクって何?

私が必要だと思う理由を説明させてください。

皆さんは、「アイスブレイク」の意味をご存知でしょうか? アイスブレイクとは、氷のように強張った心や身体の「殻」を砕いて、緊張をほぐすイントロです。

例えば……、
・お客さまと商談をする時
・社員の皆さんに研修をする時
・皆さんが会社で会議を始める時。
・お客さまからのクレーム対応をする時。
そしてもちろん、
・防災訓練を開始する時。

ぜひ、思い出していただきたいのが、このアイスブレイクです。ユーモアのセンスと言い換えてもよろしいかと思います。

え? 緊急事態にアイスブレイクなんて不謹慎ですって? とんでもない!

実はこのアイスブレイクという考え方は、FBIや警察庁が採用する「人質立てこもり事件の説得交渉術」において最初に通過しなければならない第一関門……。「興奮の沈静化」なのです。 実際に危機や困難の時こそ、アイスブレイクを決して忘れないでください。

私が六本木、西麻布を管轄する麻布署刑事課で夜な夜な忙しく宿直事件で臨場していた頃、チーム力を発揮し、実績を上げ、課員や署員からの応援を得てきた宿直班(夜勤の事件捜査班)がありました。私がいた麻布署刑事課宿直5班です。

暇さえあればいつも冗談を言い合い、仕事が終われば仲良く飲みに行き、ユーモアのセンスに溢れていました。宿直5班の強行犯係長(警部補)が、アイスブレイクを決して忘れていなかったのです。大変だったけど、今でも楽しい思い出です。

皆さんが訓練を「締める」のは、簡単です。でも、一度締めたら、「緩める」のはとても難しい。心の扉が閉じてしまうと、開くのは至難の技だから。ぜひ、覚えておいてください。

【最後の問い】

□ アイスブレイクが必要そうな「困っている人」はどんな人ですか?
□ あなたにとってアイスブレイクを導入する「メリット」と、「デメリット」は?
□ 理想的なアイスブレイクの始め方と終わり方、時間設定はどんなイメージですか?

【簡単なアイスブレイクの例】

□ ネームキャッチボール
輪になって、一人ずつ簡単にお名前を自己紹介。柔らかいボール(丸めた新聞紙もOK)を一つ持って、誰かのお名前を呼びかけてから、優しく投げて、ランダムに回していく。

□Good & New
24時間以内に起こった「良かったこと」か「新しかったこと」を一人ずつ話して、拍手。

□ ペリフェラル
音楽、空調、香り、映像などリラックスできる環境を事前に作っておく。

【今回のまとめ】

アイスブレイクは、「やりたくないのに、やらされている感覚」、「聞きたくない」、「参加したくない」、「行動したくない」という嫌悪感を和らげて、参加者の「自発的な参加」を促すことが可能です。
とても簡単ですから、今すぐ、訓練のスタートに導入してみてください。