新型コロナウイルスの東京都内での感染者急増などを受け政府は26日、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく対策本部(本部長・安倍晋三首相)を設置し、首相官邸で初会合を開いた。今後は首相が私権制限につながる緊急事態宣言に踏み切るかが焦点。東京都の小池百合子知事は首相と官邸で会談し、緊急事態宣言を含めた対応の早期検討を要請した。
 小池氏は会談で、47人の感染者が新たに確認されたと報告した上で、「首都とはいえ一自治体。国の力強い協力が必要だ」と指摘。水際対策の強化や地方自治体への財政措置、特措法の運用方法をめぐる連携を要望した。首相は「都の努力を一体的に支援したい」と応じた。
 2012年の特措法成立後、同法が定める政府対策本部の設置は初めて。全閣僚から成る同本部の発足を受け、各都道府県は独自の対策本部設置を義務付けられる。首相は初会合で「これまで以上に都道府県と連携を密にする」と強調。「国難とも言うべき事態を乗り越えるため、一丸となって対策を進める」と述べ、特措法が求める基本的対処方針の作成を指示した。
 緊急事態宣言は「全国的かつ急速なまん延により国民生活・経済に甚大な影響を及ぼす恐れ」など2要件が満たされた場合に、首相が地域と期間を定めて発令する。宣言が出された場合、都道府県知事は(1)イベント中止の指示(2)医療施設開設のための土地・家屋の強制使用(3)医薬品など特定物資の収用―などの強制措置が可能となる。
 私権制限を伴うため、国会は3月中旬の特措法改正時に付帯決議を採択し、宣言時はやむを得ない場合を除き、国会への事前報告を求めている。 
〔写真説明〕東京都の小池百合子知事(左)から新型コロナウイルス感染症への対応に関する申し入れを受ける安倍晋三首相=26日夜、首相官邸
〔写真説明〕新型コロナウイルス感染症対策本部で発言する安倍晋三首相(右)=26日午後、首相官邸

(ニュース提供元:時事通信社)