【ワシントン、パリ時事】米ホワイトハウスのバークス新型コロナウイルス対策調整官は31日の記者会見で、新型コロナウイルスによる国内の死者が、他人との接触を避ける「社会的隔離」などの対策を講じた場合でも10万人から20万人に上る可能性があると警鐘を鳴らした。イタリアなどでの感染状況を参考に予想したという。
 米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター(CSSE)が同日公表した集計によると、全世界の死者数は4万2000人を超えた。このうち米国が4000人以上、フランスも3500人を超え、ともに中国を上回り、感染の中心が欧米へ移っていることを改めて示した。国別の死者数はイタリアが約1万2400人、スペインが約8400人で、米仏が続いている。
 ロイター通信によれば、米国では過去24時間にこれまでで最多となる800人以上が死亡した。
 一方、31日時点の全世界の感染者数は約85万人。うち米国が18万人以上を占め、既に中国やイタリア、スペインを上回り世界最多となっている。世界の感染者数は2日間で10万人以上増えた。
 バークス氏は会見で、米国内の死者を最大20万人とした予想について「国民全員が考えられるすべて(の感染予防策)をしたと想定しているわけではない」と述べ、取り組み次第で死者数は抑えられると強調した。会見に同席したトランプ大統領は「すべての米国民が困難な日々に備えるよう望む。今後2週間は極めて厳しい状況が続く」と協力を呼び掛けた。
 31日に公表されたフランスの過去24時間の死者数は、これまでで最多の499人だった。仏保健当局者は記者会見で「フランスの医学史上、全く前例がない状況だ」と深刻さを語った。仏政府は病院での死者だけを公表し、自宅や高齢者施設での死者が含まれていないため、実際の死者数はさらに多いとみられている。 
〔写真説明〕3月31日、ワシントンで記者会見する米ホワイトハウスのバークス新型コロナウイルス対策調整官(AFP時事)
〔写真説明〕新型コロナウイルス対策でひっそりとしたパリの街並みを見詰める女性=3月31日(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)