新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府が緊急事態宣言を出した場合、大型商業施設などは営業の停止を要請・指示される可能性がある。厚生労働省は国の助成金を活用し、休業手当を支払うよう呼び掛けているが、企業が申請手続きに手間がかかるとして利用しなければ、従業員に手当が支払われない恐れが強い。宣言を出す時は休業時の所得を補償する仕組みを導入することも求められる。
 労働基準法26条は、使用者の責任で従業員を休ませる場合、賃金の6割以上を支払うよう定めている。ただ、緊急事態宣言に基づく休業が「使用者の責任」になるかどうかは、専門家の間でも意見が分かれる。最終的には司法の判断に委ねられるため、厚労省も明確な指針を示すのは困難な状況だ。
 一方、同省は休業手当を払った企業に支給する雇用調整助成金の助成率を、4月から最大9割に拡大した。企業には積極的に活用するよう求めているが、強制力はない。利用を申請しない企業もあり、既に労働組合などには労働者から「休業手当を払わないと言われた」といった相談が相次いでいる。 

(ニュース提供元:時事通信社)