新型コロナウイルスの感染拡大で、安倍晋三首相が7都府県を対象に、7日にも発令する見通しとなった緊急事態宣言。人々の暮らしはどう変わるのか。専門家からは、経済や心理状態への影響を指摘する声が上がった。
 経済ジャーナリストの荻原博子さんは「生活基盤が崩れる恐怖がある」と話す。宣言が出た場合、多数の人が利用する一部施設に対し、休業要請が出される見込みだが、実施されれば労働者の収入減につながりかねないからだ。
 宣言によって外出自粛に拍車が掛かれば「経済も止まる」と先行きを不安視。「給料が上がる見込みがない中、消費はどんどん冷え込んでいく」という。
 一方、食料品などの買いだめ行動については「急に品不足になる恐れはない」と指摘。宣言後もスーパーやコンビニはこれまで通り営業するため、「冷静に判断しないと、購入品を使い切れず、消費期限切れとなってしまう」と訴えた。
 関西大の土田昭司教授(安全心理学)は「罰則がないことなどを理由に普段の行動を変えない人が出てくる可能性があり、何のために宣言を出したか分からなくなってしまう」と指摘。「一方で、行動を過剰に制限してしまい、ストレスがたまってしまうケースも起こり得る」との見方を示した。
 その上で、感染を広げないためという法の趣旨を正しく理解してもらう必要があると強調。「どういうときにどう行動が制限されるのかなど、具体的な行動指針も示すべきだ」と述べた。
 新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「宣言に基づく要請は、罰則はなくても重みが違うということを、政府・自治体が分かりやすく伝えていくのが重要だ」と話した。 

(ニュース提供元:時事通信社)