【サンパウロ時事】ブラジル保健省は31日、新型コロナウイルスの累計感染者数が50万人を超え、死者も3万人に迫っていると発表した。感染者数は米国に次いで世界で2番目に多い。死者も米英イタリアに続き世界で4番目となっている。冬を前にして感染の広がりが止まらない。
 感染者は1日で1万6409人増の51万4849人。死者は480人増えて2万9314人になった。状況は悪化の一途をたどっている。
 しかし、ボルソナロ大統領は雇用を重視し、新型コロナを「ちょっとした風邪」と軽視する姿勢を変えていない。各州知事や団体が実施している経済規制や自粛措置に対する批判を繰り返している。
 28日の地元ラジオ局のインタビューで大統領は、中断しているプロサッカーについて「選手らは若く、感染しても死亡する可能性はほとんどない」と楽観を貫いた。早期の試合再開を促している。
 一方、市民の188人に1人が感染した計算になる最大都市サンパウロの目抜き通り「パウリスタ通り」では31日、大統領支持者と反大統領派のデモ隊がにらみ合った。反大統領派が投石すると、割って入った警官隊が催涙弾で応じ、混乱が広がった。国民が一致団結して感染症と闘う雰囲気からは程遠い。社会の分断が鮮明になりつつある。 

(ニュース提供元:時事通信社)