【ワシントン時事】トランプ米大統領は1日、全米各地で人種差別への抗議デモが暴動に発展していることを受けてホワイトハウスで演説し、「州兵を動員して市街地を制圧し、暴動収束まで圧倒的な法執行態勢を敷かなければならない」と述べ、各州知事や市長に強力な対応を要請した。その上で「地元当局の行動が不十分なら、私が軍を動員する」と表明した。米軍が国内の騒乱対応に動員されれば、1992年のロサンゼルス暴動以来となる。
 抗議デモが全米約140都市に拡大する中、トランプ氏が国民向けの演説を行ったのはこれが初めて。ただ、軍を出動させてデモや暴動の鎮圧を求める強硬発言は市民の怒りを増幅しかねず、さらなる暴力行為を生む可能性もある。
 トランプ氏は平和的なデモなら支持するとした上で、略奪行為を「平和的抗議ではなく国内テロだ」と厳しく非難。また、首都ワシントンで出された午後7時以降の外出禁止令が「厳格に執行される」と述べ、違反者を厳しく取り締まる姿勢を強調した。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)などによると、トランプ氏はこれに先立ち州知事らと電話会議を行い、「(暴動を)制圧しなければならない」と述べ、強圧的手法を用いてでも収束を図るよう迫っていた。 
〔写真説明〕1日、ホワイトハウスで演説するトランプ米大統領(EPA時事)
〔写真説明〕1日、米東部フィラデルフィアで、催涙ガス弾を撃たれて一斉に丘の上へ逃げるデモ隊(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)