【ワシントン時事】トランプ米政権は2日、世界で独自課税が進むIT大手を対象とした「デジタルサービス税」について、新たに10カ国・地域を調査すると発表した。課税は、新型コロナウイルス流行に伴う電子商取引の普及が導入を後押しする中、米企業が主な標的とみられており、米政府は制裁関税を視野に入れた調査を通じて撤回を求める狙いだ。
 「GAFA」と呼ばれ、各国で存在感を強める米IT大手4社(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)に対しては、適正な課税を求める声が各国で強まっている。これに対して米通商代表部(USTR)は昨年調査したフランスに加え、課税の検討段階を含めて10カ国・地域を新たな対象とした。制度が不当と判断すれば関税を課す。
 調査は、不公正な貿易慣行に対して大統領の判断で制裁措置を発動できる米通商法301条に基づく。今回は欧州連合(EU)、英国、インド、インドネシア、ブラジル、トルコなどが対象。
 経済協力開発機構(OECD)が進める国際課税ルールの策定が遅れる中、一部の新興国はコロナに伴う財政難を理由に独自課税に踏み切った。USTRのライトハイザー代表は声明で「適切な措置を取る用意がある」とけん制、制裁関税で導入拡大を阻む構えを強調した。来月15日まで意見を募集する。 

(ニュース提供元:時事通信社)