【シリコンバレー時事】ビデオ会議システム「ズーム」を運営する米新興企業は11日、中国政府の要請を受けて、天安門事件の追悼イベントを主催した在米人権活動家らのアカウント3件を一時停止していたと明らかにした。新型コロナウイルスの流行を受けて、世界各地で急速に利用が広がったズームだが、中国の言論統制に協力するかのような対応に批判が出ている。
 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ社によると、中国政府は5月と6月初旬、天安門事件関連のイベント4件について、中国国内では違法だとして同社に対応を要求。同社は中国本土からの参加者がいなかった1件を除き、アカウント停止やイベント中止の措置を講じた。利用者情報やビデオ内容は提供していないという。停止したアカウントは米国2件、香港1件で、既に復旧させた。
 民主化運動の元学生リーダー、周鋒鎖氏が率いる在米団体「人道中国」によると、同団体は5月31日に250人以上が参加するイベントをズームで開催したところ、6月7日に突如利用できなくなった。10日の声明で「中国共産党からの圧力で停止したなら、独裁政府と協力して天安門事件の記憶を消し去ることに加担している」とズーム社を批判した。
 ズーム社は、各国の法律に従う必要があるとしつつ「中国本土以外の利用者に影響を与えるべきではなかった」と説明。今後は特定の国で違法と判断された場合、その国からの参加だけを制限するという。 

(ニュース提供元:時事通信社)