2020/07/05
防災・危機管理ニュース
九州南部を襲った豪雨で、被害が大きかった熊本県では5日、新たに男女5人の死亡が確認され、死者は計7人となった。県内では14人が心肺停止、1人が重体となっているほか、4人が行方不明で、消防や自衛隊などが捜索・救出作業を続けている。
一方、県は同日午前、県内の人的被害について「心肺停止18人、行方不明者24人」と発表。被害の全容は分かっておらず、各自治体が確認と精査を進めている。
同県芦北町は同日午前、新たに男女5人の死亡を確認したと明らかにした。これまでに確認された死者は、津奈木町で80代男性1人、芦北町で男女6人。同町で1人が重体となっており、両町と人吉市で計4人が行方不明となっている。
県の発表によると、心肺停止は球磨村で15人、芦北町で2人、津奈木町で1人。不明者は球磨村12人、芦北町7人、人吉市3人、津奈木町2人。道路の途絶などで約30地区が孤立している。4日午後10時時点で、14市町村に計118カ所の避難所が開設され、129世帯1615人が避難したという。
球磨村では、特別養護老人ホーム「千寿園」で14人が心肺停止。生存が確認された入所者ら約50人は、自衛隊が同日までに病院などに搬送した。
〔写真説明〕ゴムボートで特別養護老人ホーム「千寿園」に向かうとみられる警察官と自衛隊員=5日午前、熊本県球磨村
〔写真説明〕密集を避けるため、間隔を空けて設置された避難所の居住スペース=5日午前、熊本県人吉市
(ニュース提供元:時事通信社)


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