2020/07/09
防災・危機管理ニュース
熊本県南部を中心に甚大な被害を出した豪雨で、県は9日午前、新たに3人の死亡を確認したと発表した。6日から7日にかけて九州北部を襲った豪雨の犠牲者も合わせ、九州の死者は60人に達した。
熊本県南部では行方不明者10人が確認されており、警察や消防、自衛隊は引き続き雨の中、捜索を続けた。
県によると、被害の全容は判明しておらず孤立集落も解消していないものの、8日には自衛隊などが徒歩やヘリコプターで到達したり、未到達でも電話連絡は取れたりしており、住民の安否はある程度把握できたという。
県南部で9日午前までに確認された死者は、球磨村19人、人吉市18人、芦北町10人、八代市6人、津奈木町1人、住所不明2人の計56人で、心肺停止が1人。行方不明は球磨村5人、八代市と津奈木町が各2人、芦北町1人。このほかに6日からの九州北部豪雨で、県北部の山鹿市と福岡県大牟田市でそれぞれ2人が死亡した。
9日も人吉市などでは雨が降った。気象庁は、熊本県では同日夕方から再び激しい雨が降る恐れがあるとして、人吉市や球磨村を含む球磨地方や芦北町、津奈木町などに土砂災害警戒情報を出し、厳重な警戒を呼び掛けている。
〔写真説明〕大雨の浸水被害を受け、災害ごみを屋外に出す女性=9日午前、熊本県人吉市
〔写真説明〕大雨による浸水被害を受け、道路脇に積み上げられた災害ごみ=9日午前、熊本県人吉市
(ニュース提供元:時事通信社)


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