社会資本整備審議会(国土交通相の諮問機関)河川分科会の小委員会は9日、今後の水害対策について、赤羽一嘉国交相に答申した。地球温暖化による気候変動で、災害の激甚化、頻発化が見込まれることを踏まえ、河川整備計画などの見直しを進めるべきだと指摘。これまで直接、対策に関わってこなかった民間事業者や住民を巻き込んだ「流域治水」への転換を促した。
 答申を受け取った赤羽氏は「気候変動で降雨量が増えている。科学的な根拠により優先順位を持ってやっていかなければならない」と強調した。
 答申は、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を前提に、計画を見直すよう求めた。同協定は、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べ2度未満に抑える目標を掲げている。これまでは過去に発生した最大級の豪雨を前提としていた。
 流域治水への転換では、国と都道府県、民間事業者、住民らが集まって水害対策を話し合う場を設けることを提案した。また、電力会社など民間事業者が管理する、水力発電や農業用水のための「利水ダム」を洪水対策に活用することも求めた。 
〔写真説明〕河川分科会の小池俊雄会長(左)から水害対策の答申を受け取る赤羽一嘉国土交通相=9日午後、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)