東京都で9日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多の224人に上ったことを受け、政府は冷静な対応を国民に呼び掛けた。現時点で経済社会活動の段階的な再開を見直さなければならない状況にはないとして、10日からイベントの開催制限を予定通り一段階緩和する。
 安倍晋三首相は9日夜、首相官邸で記者団に対し、緊急事態宣言を発令した4月と比べ、状況は緊迫していないとの認識を表明。「高い緊張感を持って感染状況を注視している。『三つの密』を避けるなど、若い皆さんも含め、感染リスクを避ける行動を徹底するようお願いする」と述べた。
 菅義偉官房長官はこれに先立つ記者会見で、「直ちに再び緊急事態宣言を発出する状況に該当するとは考えていない」と現時点での宣言再発令を否定。同時に「イベント開催制限緩和を予定通り行う考え方に変わりはない」と明言した。
 菅長官はその理由として、感染者増加はクラブなど「接待を伴う飲食店」の協力を得ながら、1日3000件超の検査を行った結果だと説明。新規感染者は重症化しにくいとされる39歳以下が8割を占めているとして、「医療提供体制が逼迫(ひっぱく)している状況にはない」と指摘した。
 政府は経済社会活動の水準を段階的に引き上げつつ、「新しい生活様式」の定着や業種別ガイドラインの徹底、クラスター(感染者集団)対策を通じてウイルスの封じ込めを図る方針だ。 

(ニュース提供元:時事通信社)