東京都で10日、新型コロナウイルス新規感染者が243人確認され過去最多を更新した。都内では、接待を伴う飲食店に限らず、家族間や会食、職場などにも感染が広がりつつある。感染者は若年層が中心で重症患者は減少している一方、今後、重症化リスクの高い高齢者に感染が拡大する恐れがある。都は病床の確保など医療提供体制の整備を急ぐ。
 「接待を伴う飲食店だけではなく、若年層の友人同士のパーティーや会食での感染も見られる。さらに警戒が必要な段階だ」。小池百合子知事は10日の記者会見で、感染経路が多岐にわたる現状に危機感をにじませた。
 都内では、ホストクラブなどの従業員に対し積極的に検査を行い、多数の感染者を確認。市中へのさらなる感染拡大を防ぐためだが、既に従業員から同居者に感染する事例も出ているほか、大人数の会食や職場におけるクラスター(感染者集団)発生も目立つ。
 都は9日、専門家とともに感染状況を分析し、「40~50代の増加が見られる。今後は同居、会食などを介した高齢者への感染拡大にも注意が必要」との見解を示した。高齢の中等症患者ら重症化のリスクがある入院患者が増えていることも指摘した。
 都内の感染者は、医療提供体制が逼迫(ひっぱく)した4月の状況と異なり、20~30代が7割程度を占める。重症者数は10日時点で5人にとどまる一方、入院者数は増加し、同日時点で487人に上る。小池知事は「いかに医療崩壊を招かないようにするか対策を練っていく」と強調し、病床3000床の確保や、ホテルなどの宿泊療養施設の開設を進める考えだ。 
〔写真説明〕記者会見する東京都の小池百合子知事=10日午後、都庁

(ニュース提供元:時事通信社)