【ワシントン時事】米司法省は21日、米国や日本など世界の企業・団体にサイバー攻撃を仕掛けて大量の情報を盗み出したとして、中国人ハッカー2人が企業秘密窃盗などの罪で西部ワシントン州の連邦地裁に起訴されたと発表した。中国公安当局の指示による犯行といい、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬開発に当たる企業も標的に含まれていたとされる。
 起訴は7日付で、被告2人は米国外にいるとみられる。司法省の発表や起訴状によると、2人は遅くとも2009年9月から現在に至るまで、各国企業のネットワークに侵入し、数テラバイトのデータを窃取。標的となった業界はIT関連や医薬品に加え、防衛、太陽光エネルギー、ゲームソフトなど幅広い。
 被害は日米以外に英国、ドイツ、スペイン、韓国、オーストラリアなどに及ぶ。中国のキリスト教関係者や民主活動家のメールアドレスとパスワードのほか、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の事務所と活動家の通信内容を中国公安当局に伝えるなどした。香港の抗議デモ参加者が利用したメッセージアプリも監視していた。
 中国当局もサイバー攻撃を支援。被告らがネットワーク侵入に難航した際、マルウエア(悪意あるソフト)を提供するなどしたという。 

(ニュース提供元:時事通信社)