有事即応人材が育成できる「卒業式」 六つのステップとは?
最終回 ガントレットウォークしましょう!
株式会社 kibi 代表取締役/
元警視庁警部補
榎本 澄雄
榎本 澄雄
愛媛松山生まれ。早稲田大学人間科学部スポーツ科学科卒業。警視庁警察官拝命後、麻布署刑事課・知能犯捜査係主任刑事として、社会的反響の大きい詐欺・横領・名誉毀損事件を数多く担当。6年あまりで警視総監賞四件、刑事部長賞七件、組織犯罪対策部長賞三件受賞。著書に『元刑事が見た発達障害』、共著に『自傷・他害・パニックは防げますか?』がある。大手人材企業の顧問として、自治体受託プロジェクトに参加し、クレーム・トラブルのケアからCS、ESまで指南した。株式会社 kibi 代表取締役。https://www.kibiinc.co
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リスク対策.comをご覧の皆さん、こんにちは! 元刑事の榎本澄雄です。
『元刑事も夢中になる防災訓練のゲーミフィケーション』へ、ようこそ。この連載では「モチベーションが上がりづらく、成果が見えづらい」防災訓練を「夢中になって参加し、行動が変化する」防災訓練へゲーム化するプロセスを解説します。
前回は、ゲームシナリオについてお話ししました。
【前回の振り返り】
□ ゲームシナリオとは、防災訓練に夢中になる「冒険の地図」
□ ゲームシナリオのメリットは、参加者に「影響力の行使」ができること
□ 簡単なゲームシナリオの創り方は、「最大の試練」を一つだけ、用意すること
※詳しくは、「第4回 ゲームシナリオを創りましょう!」をご覧ください。
https://www.risktaisaku.com/articles/-/33062
いよいよ、最終回です。
【最初の問い】
有事即応人材が育成できる「卒業式」六つのステップとは?
「有事即応人材って、どんな人?」
「卒業式って、厳粛な式典が必要なの?」
「訓練の準備だけでも大変なんだけど、六つもやらなきゃいけないの?」
ご意見、ありがとうございます! この卒業式が「最後の仕上げ」となりますので、どうぞ忘れずにお読みください。
有事即応人材とは、「有事に頼りになる人材」です。皆さんの会社では、防災訓練を通じて、企業リスクやクライシス、災害発生など「有事に頼りになる人材」が育っているでしょうか? この記事を読むと、あなたは有事即応人材が育成できる「最後の儀式」を知ることができます。
宝を持って帰還
最終回ですから、ゴールをイメージしてみましょう。あなたが無事に防災訓練を終えたと想像してみてください。
……あなたは無事、防災訓練を実施できました……
……会場には、堂々とした行進曲が流れています……
……参加者の皆さんは、誇らしげな表情で会場に集っています……
……あなた自身も準備から修了まで、たくさんご苦労されてきました……
……参加者は、一人ずつ今後の抱負を語り、声援や拍手でお互いを讃え合っています……
……あなたは訓練担当者として、参加者に一人ずつ労いの言葉を掛け、修了証を手渡しています……
振り返りの効果
人が何かを体験・学習する過程では、最初と最後が印象に残り、真ん中は忘れやすいといわれています。これを、「初頭効果」「親近効果」と呼ぶそうです。
そこで、今までの連載を振り返って、私たちが防災訓練をゲーム化してきたプロセスを思い出してみましょう。